対象

信州に行って、しばらく時間が経ちました。

それから、すぐにスケッチをもう少し確かなものにするために水彩、ガッシュでいくつか描いてみました。
難しかった。ここまでは、なんとか気持ちがもった。

自分の目で見てきたものですし、とても感動していたので気持ちが続きました。

しかし、制作はそんなに簡単なものではありません。


絵というのは日頃日常よく見て、よく観て。。その後にもしみじみと心の奥深くに何か、感動を確信してエッセンスみたいなものが残り、それを消化して自分の中からもう一度出てこないと描けない。

特に、油彩の仕事にするとなると難しい。現場で描くスケッチ(写生)以外は本物ではない気がしてきます。
持ち帰って描くのはそれとは別のものです。現場以外で写生はできません。
無理してこじつけちゃダメだ。

もうひとつ進めて絵を作らないといけないとなると、それが「もう1度、印象画を描く」ことつまり、絵を作ることですが、そこが難しくて、ちょっと止まっています。

スケッチ風にならいくらでも描けるけど、それでは感動を描いたことにはならないのです。自分の絵を模写するようになったら腐る。そのくらいには覚悟をしないと本物ではないでしょう。

半分は嘘のような薄っぺらいものに感じて、落ち込んでしまいます。
描いてみたけど今のブログの感想のような結果です。

また、単純化して要素を絞り、挑戦してみようと思います。



一方、大作の方は少し方向が定まりつつあります。100号を2点、50号を1点。

これは娘がモデルなのでよく見ることも、このモデル、対象は普段から何を考えているのかもわかるような近い親しい存在。
自分の奥から出てくるものがあります。
だから、何を描きたいかはっきりと見え、描ける気がしています。


大作を描く岡山のメンバーで集まる研究会の後、100号を一気に描き始めます。




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コメント: 2
  • #1

    原田 剛 (金曜日, 16 6月 2023 18:31)

    先生のような一流の画家でもそのような悩みをお持ちだとは意外でした。水彩などで写生した風景を家に持ち帰って油絵で完成させるというのは私らのような一般人にはとても無理なことですが、プロの画家なら普通にできることと思っていたからです。

  • #2

    山本佳子 (金曜日, 16 6月 2023 22:28)

    原田 剛さま

    コメントありがとうございます。
    段々と難しくなるみたいです。

    でも、少しずつですが見えてくるから難しいと分かるようになってきたようにも思います。
    普通になんでもなく絵はできるような簡単なものではないみたい。

    これからももっと難しくなるような気がしますが、面白さも増してくるのでやめられません。

    やってみようと思います!