不透明水彩ミニ講座③

久しぶりに不透明水彩の描き方についてミニ講座です。

 

ミニ講座①、②では確か、パレットから絵具が乾いてポロポロ落ちることについて、それから、広い面積を塗るときのムラについて解決するためのヒントをお伝えしました。

 

今回は「水彩は机の上で描く」ということ。

それから「どこから色を付けていくか。」

 

油彩を描く方はイーゼルで絵を立てて描くことに慣れています。ですが、水彩は水をたくさん使いますので絵は寝かせたほうが絵具が流れなくて都合がよいのです。

 

もう一つ。

ほとんどの絵は、遠いところから描いたほうが描きやすい。ということもお伝えしたい。

風景でも基本的に遠いところつまり、画面の上から描いていく方がよいし、静物画でも背景から描き始めたほうが手前にあるものを後ろの色の上に描きますから、描きやすいのです。

これを逆にすると、手前に描いたものの後ろをあとで塗ることになって、手前のものをよけながら穴埋めのような作業になって、絵を描くということから離れます。

ですから、きれいな色の花の色などがあって、濁らせたくないような場合を除いては後ろから描いていく方が気持ちよく描き進められます。

 

画像は一枚の繪2017年の3月号に掲載された私の不透明水彩講座です。やはり背景からどんどん描いています。

 

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コメント: 4
  • #1

    原田 剛 (水曜日, 13 2月 2019 22:19)

    前回は私の絵について多くのコメントいただき感謝感激です。あれから考えたのですが、おおかたを水彩で描いておいて仕上げでガッシュを使ったらどうでしょう。ガッシュ絵の具は高価なのでその方法なら経済的だし、なんといっても水彩絵の具はパレットの上に出したあとカチカチになってしまう心配がありません。

    以前ですが、油彩画を描く手法として下描きにアクリル絵の具を使うというのを教材から学んだことがあります。経済的だし、アクリルなら下描きが速く乾きます。

    あと質問ですが、アクリル絵の具とガッシュ絵の具はどのような違いがあってどのように使い分けをするのでしょう。先生のお考えが知りたいです。

  • #2

    鈴木桃太郎 (金曜日, 15 2月 2019 11:17)

    こんにちはお元気ですか 少し暖かくなると花が目につく様になりました。花一輪でも描きます。いろいろよろしくお願いします。

  • #3

    山本佳子 (土曜日, 16 2月 2019 21:27)

    原田 剛さま

    いえいえこちらこそ、コメントありがとうございます。
    なるほど、いろいろと挑戦されるのはよいことと思います。
    失敗したり、ちょっとうまくいって喜んだりを繰り返して、自分の絵はできていきます。

    絵具が高価であるから他の絵具で下描きを、、、という手法ですが、少し前のブログでも申し上げましたが、白以外の絵具はよほど思い切って使っても、なかなか使い切ることはできないほど持ちます。使い方にもよりますが、動画で使われていたような使い方であればずいぶん持ちますので経済的です。
    例えば発色のあまりよくない、安価な色のそろった100円ショップの絵具を下描き使ったとして、もし最初からうまく行ったら。。。と思うともったいないように感じます。最初の一筆がうまくいって最後まで残ることはあるもので、その色が一番輝いて見えることも確かです。そこはぜひきれいな色を最初から使っていただきたいと思います。

    さて、アクリルについては私もあまり使わないのですが、水彩との大きな違いは「乾くと水で溶けなくなる。」という点です。性質上、
    油彩の上に描くことは油の上に水で溶いたアクリルは乗らないのでタブー、水彩の下塗りで使うことも上の水彩をはじくのでタブーです。

    またアクリル絵具は一度乾くと筆やパレットについた絵具は水では落とせません。私は以前使った時にパレットをダメにしてしまいました。使い方に十分ご注意ください。

  • #4

    山本佳子 (土曜日, 16 2月 2019 21:31)

    鈴木桃太郎さま

    元気にしています。
    いつも気にして読んでいただきありがとうございます。

    花一輪でも、季節の花というのは美しいですね。
    背景とモチーフとの関係などもよく観られて、空気が周りにあるような絵になったら素敵ですね。その絵には香りがあります。
    これからもどうぞたくさん描いてください。