どこが描きたいか…

土曜日、人物画の教室でクロッキーをしました。

 

5分とか10分で1枚描く。それを繰り返してみました。

私は2,3分でやめて皆さんのをちらっと見ます。最初は手が動きません。実際この2枚以外は全然ダメ。

 

でも、どうしていけばよくなっていくか分かっているし、こういう時間を持つことはとても大事だと思っているので、時々時間を取ります。私の場合、クロッキー(ほかの画材であるいは長い時間をかける対策に至るまで一貫してですが)絵を描くときの動き方みたいなところがポイントになると思っています。

 

クロッキーはそれが短時間で繰り返されるので、よりそれが明確になりやすく、絵を描くための大事なことを確認する訓練にもなるのです。

「これだ、この方向、この動き方であっているはず・・・」と確認するんですね。

 

それに加え5分と決められてその時間に絵を描くとき、どこを描きたいかというのが結構重要です。

 

手の先、顔の目鼻口、足の先などすべて同じ力の入れようで描いていたら、5分では描けません。

 

どこ描く?

ここ!

 

とすぐに決めてかかる。

それに線を引くことは難しいことなので、だからこそできるだけ思い切ってここという場所に線を引く、細切れの線にしない。

 

短い線は練習になりません。腰の形、肩の形、腕の形すべて形を線で引くのでそれをぶつ切りにしてしまっては、形をとらえたことにならない。

 

短い線はそういうものをとらえるための線にはならないんですね。

 

だから、思い切って「こうだ!」「こうか?」と描いてみます。

大きく間違ったら、大きく修正する。そのときに消しゴムなんかは使いません。消しているうちに何本も引けます。

そのうちの1本がなかなかいいところに当たるときがある。

それを積み重ねることが、次につながるんだろうと、私は思っています。

 

うまくいけばクロッキーでも十分絵になるような気がします。

 

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コメント: 4
  • #1

    Shizuka.N (月曜日, 29 5月 2017 11:37)

    ありがとうございます、クロッキーに関して重要な認識をいただきました。今までデッサンは好きでしたが、クロッキーは苦手で嫌いでした・・・短時間過ぎて一向にとらえられずに面白さが判らなかったのです。
    ですが、何故かこの頃、形ばかり追っている自分の絵に面白さも味わいも無く感じて絵を描く魅力を失いがちで、これって絵、なのだろうか?と自問自答の日々が続き、漠然とクロッキーの重要性を感じ始めていたところでした。
    自由参加のクロッキー教室を見つけたので、4月から月に1~2回のペースでやり始めたばかりです。
    くたくたになりますが、帰宅してクロッキー帳を眺めてみると、描けてなくても味わいが有り、絵具で時間を掛けて書き込んだものには無い魅力を感じ、元気が出ました。
    ありがとうございます、こんな折に読んだ山本先生のクロッキーに関するブログでしたので、感激しました。悩みに明りを灯してもらった気がします。


  • #2

    teshi (月曜日, 29 5月 2017 18:17)

    「うまくいけばクロッキーでも十分絵になるような気がします」は励みになります。
    「腰の形、肩の形、腕の形すべて形を線で引くのでそれをぶつ切りにしてしまっては、形をとらえてことにならない」もその通りと納得し、改めて心して線を引いていきます。

  • #3

    山本佳子 (月曜日, 29 5月 2017 22:26)

    Shizuka.Nさま

    そうでしたか、よかったです。
    興味深い絵が描けたとき、それはうまい下手ではないと感じることがありますよね。その通りです。

    生きた線を引き、生きた色を使い、生きた人物を描く。モチーフや人物の存在する空間だって生きていないといけませんね。

    そんな絵を描くためにクロッキーって大事ですよ。
    どうぞ、楽しんで続けてください。
    一緒に描きましょう。

    コメントとてもうれしかったです。ありがとうございます。
    これからもよろしくお願いいたします。

  • #4

    山本佳子 (月曜日, 29 5月 2017 22:29)

    teshiさま

    いつもありがとうございます。
    私も、ブログを書いて気が付きました。絵日記も大事だな…と。

    ただ、描いていては上達はないですものね。

    「心して」線を引く

    これですね。
    私もそうします。ありがとうございました。