「髪の毛の描き方」

美術の窓という、有名な月刊誌からの依頼を受けて奮闘中です。

私が担当するのは「女性の柔らかい髪」です。
先にテーマを決めて絵を描くことはまずないので難しかったです。

実は先日、この技法の解説のために絵を描こうと、とても美しいモデルさんをお願いして一度始めたのですがテーマとちょっとずれるのです。

スケッチはうまくいきました。モデルさんは申し分がなく美しいし、魅力的な人です。でもテーマからすると。。。どうなんだろうか。

数日悶々としました。
 
それで、昨日、気が付いた。

思いっきり、娘の髪は柔らかくて長い髪だった。近すぎて気が付かなかった。
幼い頃はまっすぐで艶々な髪質だった娘の髪は私に似たのか、今はボワボワだけど。。。とても細くて柔らかい。この子を描けばいいんじゃないか？
それで一度は送った原稿の案を今やり直しています。。。
 
何とかなったかな？
内容も特別に難しいことなんてこれっぽっちもないのですが、いつも私が気にかけていることを書いてみるしかない。
珍しい画材も使わないし、使い方もちっとも特別ではない。私がいつもやっていることしか書けない。カッコもつかないのですがどう頑張っても無理っぽい。

掲載されている作家さんはみんなカッコいいのだけど、真似はできそうにないのです。

あまりにも当たり前のことしか言えないところが…まあ。私なんだろう、そうだろう、だろう、きっと。

とりあえず、絵は描いた。日曜日の朝、急に思い立って娘に制服を着てもらい、アトリエに呼んで座ってもらいました。

高校生になって初めて制服の姿を描かせてもらった。自然に楽しんで描けました。

しばらく娘をモデルに描けていなかったのできっかけをいただいた依頼にそういう意味でも感謝。

掲載されたら。。。見てくださった方の中におひとりでも「なんだ、自分もできるじゃん」と思ってくださり、1枚でも多く楽しんで絵を描いていただければ、、、私はすごく幸せです。

やれやれ・・・・・とんでもない出来事でした。