チェンバレンの考え

「私はいつも立って描く。なぜなら画面全体を何度も後に下がって眺めることができ、手首だけで描くというより腕全体で描けるからである。椅子に座って描くことを私は勧めない。それは居心地よすぎてだらしなくなり、完成した絵に表れるからである。…水彩画を描くのは綱渡りのロープの上を歩くようなものである。体を使いウォッシュをコントロールするだけでなく、絵が仕上がっていく過程でずっと色とトーンのバランスを意識し続けなければならない。油彩と異なり、一度表現が固まってしまうとそれを乗り越えるのは非常に困難となるからである。水彩画を描くのにリラックスすることは許されない。一日描き終わった後、全身クタクタにならずにいたら、自分の力を最大限発揮して作業をしていなかったのではと、常々感じている。」

チェンバレンの水彩画集を図書館で見つけたので借りてきました。その中に書いてあった本人の言葉。
更新が途中になっていました。
なぜなら…携帯からの更新は時々、文章を付け足して更新するとログイン画面になってしまうことがあって、一生懸命書いた後のそれだと…一昨日は萎えてしまいました。
何を書きたかったのか、時間がたつと思い出せません。。。
多分、彼のいいたかったことと、私が日ごろ教室なんかで皆さんに言うことが違うぞと思った…でもやっぱり一緒。ということだったように思います。
絵を描いていて、ぐっと集中し、一気に筆を進めるときは彼のような気持ちです。
それで絵が仕上がってしまうときもあります。
普段、教室では「肩の力を抜いて、よく見て、感じてそれを描く。」
というようなことを繰り返し申します。
このことは普段、自分にも同じように言い聞かせていることです。
肩に力が入って固くなってよいわけがなく、たどたどしい、わざとらしい筆致になるのはもちろんのこと、モチーフから受け取る大事なものがあるのに、その気持ちの部分を台無しにするのです。だから肩の力を抜いてのんびりと描いたほうがいいと思います。
何を受け取って表現したいのか。そういう大事な部分は上手に間違わないで描くこと(技術)に集中すると台無しにします。
私も含めて、達人でもない限り、上手には筆が動かないものです。それを上手に描こうとすると上手にはならずにいつまでたってもたどたどしく、固い、へっぴり腰の筆のタッチを繰り返すだけで思い切りのいい勢いのあるタッチなんて置くことができません。
気持ちで描いて、はみ出そうが、塗り残しがあろうが、「こうだ!こうか?どうだろ、えい、やってみるさ!こんな感じにしたい!」という気持ちで絵を描くことを繰り返すから、それがだんだんと当たるようになります。
そして気持ちで描いているから、その気持ちに添うものができかけたら、それに当然気が付きます。「お、できたかも。」「いい感じかも!」と気が付くことが増えてきます。
固くなって描いていると、そういうものに出会うことはまずないし、まぐれであったとしても、ガチガチになっている気持ではそれに気が付かないでたいていの場合、それを潰すこともわからず描きすぎます。そして結果、鈍い、練習の失敗作を繰り返す。うまくなるはずもない。
これは経験済みです。ですがこれは時々今でもやってしまいます。
何やってるんだろう。。。とそういう時はとても残念に思います。
感動して、描こうと思ったはずなのに。。。最初に感じたあの感動はどうした?これは描きたい絵じゃない。
絵は楽しいもの。自分も癒します。それは表現したかったものがそこに現れた時、最高にうれしいから。そういう絵描きをしたいですね。
画像は一昨日の雨の日、本当に暗くてそれでも描きたくて始めた静物。
まだ一通り色置いただけですが、さて、これから絵肌に気を使いながら、じっくりと仕上げたいと思います。何か表現できたらいいなと思います。

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コメント: 4
  • #1

    鈴木桃太郎 (木曜日, 25 4月 2019 20:21)

    先生の優しさや絵に対する楽しく厳しい態度自分が恥ずかしくてお話もできませんでした。もう少し自信を持って会えるように頑張ります。

  • #2

    山本佳子 (金曜日, 26 4月 2019 12:25)

    鈴木さま

    まぁ・・・お会いしていたのに、、どうぞお気軽にお願いいたします。
    私の方こそ、本当は欠点だらけです。ですが、絵を描いていますと、日ごろの自分の欠点や怠けている感じが少し消えて、楽になるような気がするんです。不思議なことです。

    これからもうんと優しくて、厳しい絵が描けるようになるよう描き続けます。絵描きはとても楽しいです。
    お会いできる日を楽しみにしております。
    よろしくお願いいたします。

  • #3

    ねこぱんち (金曜日, 03 5月 2019 05:53)

    何度も読み返し、
    その度に ズシリ、ずしりと
    重く、深く なって行くことばです。
    行き詰まったり、道が分からなくなったりしたら、ここへ帰ってこよう、
    と、思います ありがとうこざいます。

  • #4

    山本佳子 (火曜日, 03 9月 2019 14:00)

    ねこぱんちさま

    ここも、飛ばしてしまっておりました。ただいま、コメントが奇数のところ、探して返信中。。
    すみませんね。

    ねこぱんちさんのコメント読み返し、なにを私は書いたかな?自分の書いたこの日の内容もついでに読み返してみて。。。はー、私に言ってやりたい。

    これって、よく忘れて描いてしまっております。気をつけよ。

    ありがとうございました!