巻くか…

絵は、薄い絵具の層である方が耐久性を考える上で健康だと思うのですが100号ともなるとある程度は絵具の厚みが欲しいところ。

昔はそんなに絵を移動する回数は考えなくてよかったんですよね。
ところが今の時代は一つの作品がいろんな展示会場を回るということがあります。
それに研究会もあったりして、遠いところまで送るということも含めると振動や、衝撃が絵に加わります。
それに加え、運送会社の荷物の大きさの規定の制限が加えられ、つい最近は料金が跳ね上がりました。調べてみますと東京までの片道が2万円を超えてしかも、行きも帰りも4日間かかります。これは大変。他の方法はないか…
 
巻くか…
 
ということになります。
もともと私の絵は絵具が薄い、そしてその方が好みでもあるし、健康的。
 
もう少し絵具をつけることは仕上げの段階ということにして、送るしかない場合は送れるサイズにするためには巻くしかありません。大きめに巻こうか。。。
 
そんなことを考えて絵の制作の段階でひとつ、面倒な行程が入りました。
それでも、何とかして仕上がりの想像可能な状態にしなくてはいけません。
 
苦手…
 
でも、とりあえず、やってみましょうと思います。
絵具を厚くする場合、搬入時に裏の木枠を持つと表の絵具にダメージがあります。
ここ数年はそのことを回避するために仕上げの段階でキャンバスの木枠をパネルに張り替えるということをしています。
運んでいただくのに重くなるのですが、ここは勘弁していただいて…
 
そうだ、額の箱は今回から無しにしよう。そうすると運びやすい。
 
配慮と様々な都合、自分の絵のためにできることとの折り合いをつけてベストな手段を考えなくちゃ!
 
そんなことを思う、展覧会シーズンです。

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コメント: 2
  • #1

    マルイ (日曜日, 17 9月 2017 20:33)

    作品創作の大きな苦労と同時に運搬という物理的な苦労もあるのですね‼頑張ってください。昨日のグリーンの服の女性、ご本人も美しいと思いますが、山本先生が表現されると、本当に優しく、つつましく深い思いのある女性のように感じられます。ブログ、とても楽しみです。ありがとうございます。

  • #2

    山本佳子 (月曜日, 18 9月 2017 07:37)

    マルイさま

    ありがとうございます。
    大きな絵って、移動がとても大変なんです。
    頑張ります。

    毎回ほとんど、皆さんとスケッチを共にするんですが、この時間は実にありがたくて…
    こういう日常の絵描きの積み重ねが、私の弱い弱い心に少しだけ「絵を描いています。」という自信を持たせてくれます。

    ブログもそうです。いつも見てくださってありがとうございます。
    マルイさんのような方に私は励まされて、何とか自分を保てているような気がします。これからもよろしくお願いいたします。