この前の絵描きさんとの集まりでショッキングな話が出たんです。
わかっていることですけど計算したことがなく…主婦な私は考えないでいられたことです。
ちょっと絵描きさんの大変なところを自分も絵描きの仲間入りをしたというところで自覚するとともにつぶやいてみます。きっと、絵描きさんは頷いてくださることでしょう。
東京(は特にどこでもではありますが)で発表の場を頂く=ありがたいこと
でも、実入りは東京であれば4分の1、つまり2,5割が相場であること。その中から売れた分以外のものも含め使った画材の費用、モチーフやモデルに使った費用などを引いていくと東京へ出ていくのもやっとになってしまいます。余った分で次の画材を足す。
これはとても大変なことで、ほとんどの絵描きさんは食べていく分など出るわけもないのです。
超売れっ子作家と呼ばれる私たちとは全然比べ物にならない絵描きさんたちでも、まじめに働く一般のフリーターの人たちの収入に及ぶ人はほんのほんの1部。しかも空き時間いっぱい仕事していても。
月10万円のアルバイト=10万円の絵を4枚、確実に売らないといけません。
しかもそこから、絵にかかってくる費用を出していくのですから。
生活費になんて回るわけがないのです。
その計算をこの前の集まりで聞いて「え!!そうなの~。」とちょっとがっかりしたんです。
そして、追い打ちをかけたのは今、初めて確定申告をしようと付けてみた帳簿、商売だったら完全に倒産しています。絵描きさんは1枚でも売れたら倒産しているのに申告が必要なの。今までの20年間で家が建ってますね。その分は計算に入れてもらえないのかなあ。
画材、額代、旅費交通費、交際費、各種会費、広告宣伝費、通信費…発表の場が増えると正比例で増えてきます。
増えたり減ったりがみえるので記録にはなりますが、このようなことは絵描きには邪魔でしかない。ただ、絵具が買えないと困るので現実問題です。ここから離れれば離れるほど良い絵が描けるはずなのですが困った表裏一体な事柄です。
純粋な芸術活動、トントンで何とか描いていけたらいいなあと思います。
帳簿はやっぱりつけたくない。早く終わらせよう。
ため息の出るつぶやきでした。そんなことは忘れて忘れて楽しく描きたいと思います。
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ブースカ (水曜日, 18 2月 2015 19:39)
一般人の素朴な質問なんですが、額縁は主催者側持ちですよね。昔から気になっていったので、恐る恐るお伺いしたいのですが。
山本佳子 (水曜日, 18 2月 2015 20:06)
あら!ブースカさま
お久しぶりです。コメントありがとうございます。
いろんなことを考えているとこういうつぶやきは無しになって絵描きの日記ではなくなってしまいますので愚痴だなあと思いながら消すのをやめた投稿です。
額を付けて出すところもありますよ。絵描きは本当は似合う額を付けて出したいものです。
着る服は自分で選びたいのと一緒です。
他の方については知らないのですが額付きの絵で出品する場合は少し割合が大きくなります。
絵描きが描いた絵すべてに額を付けていたら、何度か個展をしたところで額屋さんになってしまいます。25パーセントでは額のためだけに絵を描くことになりますね。
世の中、ある意味上手くできているなあとため息が出ます。
ブースカ (水曜日, 18 2月 2015 21:47)
無粋なことを尋ねてしまいスミマセン。
愚痴も良いじゃないですか。
ブログって、自分を整理できる便利なツールだなといつも思っています。
にんげんだもの。
山本佳子 (水曜日, 18 2月 2015 23:31)
ブースカさま
気持ちが軽くなりました。
そうですよね。にんげんだもの・・・
毎日、お茶っこ、擦って飲んでますよ!!
カメラとセラミックのアレはブースカさんのおかげさま。
他にもあるかも。
ありがとうございます。
佐藤 明 (木曜日, 19 2月 2015 09:10)
大変な事業ですネ・・
我が大阪で、画友が百貨店で個展をしていますが、そこでは2割です、しかも100万円以上の売り上げがないと、次回開催お断り・・というシステム
山本佳子 (木曜日, 19 2月 2015 09:38)
佐藤 明さま
おはようございます。
2割ですか…。それは大変です。続けるもやめるも苦しい。
岡山ではそんなひどいことはないです。少なくとも絵を買いに来られる印象の東京よりは作家にはやさしい。企画側も一緒に芸術を大事に育てたいと思っています。
芸術家にとってやさしい世の中ってとてもいい世の中だと思いますが・・・。
Nobody (木曜日, 19 2月 2015 13:32)
プロの画家の世界はそんなに厳しいのですね、知りませんでした。
画廊を通さないで直接販売する方法があればいいのですが・・・ご法度ですか?
山本佳子 (木曜日, 19 2月 2015 19:22)
Nobodyさま
大昔には絵が本当に好きで、画家の経済的な部分の面倒を見るような画商さんもたくさん存在していたと思います。
絵描きも一生懸命期待にこたえようと努力したし、画商は自分が目を付けた画家を育てることに誇りさえ持っていました。…そんなことを書物で読んだことがあります。もちろん埋もれた画家も多いと思いますが…
おっしゃるように直接販売・・・そういう方法もあるのでしょうね。
でも、私の場合、やはり、より多くの方に見ていただける方がうれしいです。発表しない絵が直接誰かにわたるということは、その絵がたくさんの方に見ていただける機会を失っているということになります。
やはり、発表の場は大事です。注文で描く絵に元気がないのは予想できない観客の入る大きな舞台が待っていないということも理由であると思います。
だから私は注文を受けて絵を描くことは元気の良い絵のぶりで描く程度しかありません。
Nobody (金曜日, 20 2月 2015 12:55)
その意気や良し!
頑張ってください!