透明水彩と不透明水彩

水彩絵具には小学生からずっと使っている印象で知られる不透明水彩(つまりサクラマットなど)と、きれいに並んだ小さい固形の絵具で親しまれている大人の水彩絵具という印象で知られる透明水彩がありますね。

 

私はどちらも使います。

ところが大人の不透明水彩を飛ばして透明水彩のことは語れません。透明水彩のような描き方をしている人がほとんどですが透明水彩は実はとても難しいと思います。

器用で最初っからできる人は一握りです。

私も含め、不器用な人のほとんどが透明水彩に出会いその美しい魅力に心奪われるのですがと、同時に難しさを実感します。でも何とか透明水彩でそのまま頑張ろうとしています。

本当にそれが近道かどうか…。

 

私も大学でしっかり水彩の演習は履修していましたが、やはりそれでも奥深く不透明水彩と透明水彩の違いが分かってきたのはついこの間…という感じです。これからもっと。

 

画像は今日送り出した作品の一部です。月刊誌に載せていただける予定の水彩画の一部です。岡山の方は見たことあるかも。

娘が助手席でいつものことのように寝てしまう時、ふとした瞬間の安堵の表情が印象的で、きっと今だけのことだろうなぁ・・・と車をそっと止めて観察することがあります。

 

スケッチして、修正しながら描いていきます。

この「修正」がきくのが不透明水彩。

たまたまこの絵は透明水彩でほぼ上手くいきました。でもやはり白をわずかですが使いますね。

 

構図を少しかえたかったり、ちょっとやり直したいことができた時それが可能なのが不透明水彩です。ホルべインガッシュという絵具を使います。アクリルガッシュとは違いますよ。

 

最近やっと修正なしで描けるような気がしたときだけ透明水彩で描くことがあります。でも随分ダメにしてしまいます。少しずつ修正が減ってはいますがまだまだ。

 

ところで今度17日に画材のアムスさんで行われる不透明水彩講座があります。つい先日、お知らせがHPにのりましたので貼り付けてみます。下のURL(アドレス)をクリックすると飛びます。

http://amsokayama.exblog.jp/21852987/

新しく思いついて、良い機会なので短時間でデモをしてみたいと思っています。

 

デモンストレーションなんて初めてですが、きっと受講される皆さんも不透明水彩ってどうやって描くの?と思っていらっしゃると思うので見ていただくのが早いと考えつきました。

 

受講される方には「修正ができる画材が不透明水彩なんだ」目に見えるところがこの度の体験講座の最大のメリットかもしれません。

こんな厄介な難しいモチーフや逆光を選んだのは不透明が本領を発揮できそうだから。

講師の私が常日頃修正を重ねているその絵の下の苦労を見ていただけるかと思います。短時間ですから修正は終わらないかもしれませんが許す限り修正してみます。

 

修正するからだんだん自分の気持ちに沿った絵になるという絵描きの大切な過程がそこにあることを知ってもらいたいなあとお知らせします。

やれやれ、また恥かきになってしまいます。